乳がん
乳がんとは
乳房内に発生する悪性腫瘍を総称して乳がんと言います。
乳がんは女性が罹患するがんの第1位でもあり、現在、日本人女性の9人に1人は生涯のうちに乳がんにかかると言われており、注意が必要です。ただ、乳がんであっても早期に発見できた場合の予後は非常に良好であり、よって早期受診と早期発見、それに続く早期治療が求められます。当院では乳がんが疑われるようなしこりに対しては、スピード感をもって的確な診断、治療を進めていくことを心がけています。乳がんと診断された場合には、患者様とよく相談し、適切な医療機関へご紹介いたします。
乳がんは、閉経期前後の40~60代の女性に発症しやすく、がんの発生あるいは増殖にはエストロゲン(女性ホルモン)が深く関わっているとされ、初経の年齢が早い、閉経が遅い、出産及び授乳歴がない、ホルモン補充療法をしていたなど、エストロゲンが長く分泌されている場合に発症しやすくなると言われています。このほか、乳がんに罹患した家族がいる、飲酒、肥満などもリスク要因となります。
■乳がんによくみられる症状
- 硬いしこりを触れる
- 境界の明瞭でないしこりを触れる
- しこりに痛みがない
- 皮膚にくぼみやひきつれが見られる
- 乳頭から血が出る
ご自身で発症に気付くきっかけの多くはしこりですが、発症初期で自覚することは稀で、0.5~1cm程度になってしこりとして現れ、2cmくらいになると自覚することが多くなります。しこりを自覚する前の、より小さいうちに発見するには、定期的な乳がん検診による画像検査が有効です。
乳がんは形態により、大きく以下の2つに分けられます。
① 非浸潤性乳管がん
ごく早期の乳がんで、がん細胞が乳管内にとどまっている状態であり(乳管の外へ浸潤していないので非浸潤性という)、他の臓器への転移はまず心配ありません。
マンモグラフィで「石灰化」として発見されることが多く、エコーでは「低エコー域」として描出され発見されることもあります。この状態で発見できれば、治療は手術でその部位のみを切除することで、完治が望めます(術後にホルモン剤内服治療を行うこともありますが、抗がん剤の必要はありません)。
② 浸潤性乳管がん
がん細胞が乳管の外へ出ている状態のがんです(乳管の外へ浸潤しているため浸潤性という)。しこりで発見されることが多く、しこりの大きさでがんのステージの分類がされます。このタイプのがんの場合は、手術後に抗がん剤やホルモン剤の治療が必要となります。2cm以内で発見できれば、ステージ1であることが多く、初期の乳がんと言えます。
非浸潤性乳管がんの状態、もしくは浸潤性乳管がんでも、なるべくしこりの小さな状態で発見できた場合の乳がんの予後は非常に良好です。
初期に見つけるためには、必ず定期的な乳がん検診を受けるようにしましょう。
男性乳がん
稀に男性にも乳がんが生じることがあります(乳がん全体の約1%)。当院では男性の診察も行っておりますので、しこりなど気になる症状のある方はお気軽にお越しください。(皮膚科待合からご案内いたします。)
乳がん検診について
当院では千葉市乳がん検診も含めた乳がん検診を受診いただけます。
詳しくはこちらのページをご覧ください。
乳がんと診断された場合は……
乳がんの診断となった場合には、すみやかに手術可能な病院へご紹介いたします。乳がんの手術は部分切除、全切除、全切除+再建など、様々な方法があります。患者様のご希望にあわせてよく相談の上、ご紹介いたしますので、ご安心ください。
乳がん手術病院へのご紹介例
- 千葉県がんセンター
- 千葉大学医学部附属病院
- 谷津保健病院
- がん研有明病院
- 順天堂大学附属浦安病院
- 千葉市立海浜病院
- 船橋市立医療センター
- 国立がん研究センター東病院
- 国立がん研究センター中央病院
その他、ご希望の病院にご紹介可能です。
乳がん手術後のフォローも可能です
手術後にホルモン剤治療(5~10年)となった際には、当院でも治療や定期検査が可能となりますので、手術担当医とご相談の上、ぜひまたお越しください。
乳がん術後治療・定期検査の詳細はこちらをご参照ください。
乳がん術後治療・定期検査
当院は、乳がん手術が終了した患者様の定期的な検査やホルモン療法も行っています。術後の再発や新たな乳がんを早期に見つけるためにも、定期的な検査を受けられることをお勧めしています。
当院の定期検査について
定期検査は、3~6カ月ごとに視触診、乳房超音波検査、採血(腫瘍マーカー含む)、骨密度検査を行い、1年毎にマンモグラフィ、胸部X線撮影を行います。
また、2年に1回程度は全身のCT検査を撮ることも勧めており、当院にはCTはありませんが、連携病院でスムーズに撮れるようにしています。
術後10年以上経過した方も、1年に1回は定期検査を受けることをお勧めし、新たな乳がんや再発を極力早期に発見できるよう心がけています。
当院の術後ホルモン療法について
術後のホルモン療法として、抗エストロゲン薬(タモキシフェンなど)や、アロマターゼ阻害薬(アナストロゾール、エキセメスタン、レトロゾールなど)の内服治療や、皮下注射によるホルモン療法(ゾラデックス、リュープリンなど)を、手術病院から継続して行うことができます。
※皮下注射の穿刺時の痛み軽減のため、穿刺部位の麻酔テープの使用をお勧めしています(当院で購入できます)。
なおホルモン療法は、副作用として更年期障害のような症状(のぼせ、顔のほてり、発汗 など)や、関節痛、骨密度低下などがみられ、副作用症状に応じた治療を行うことも可能です。
また抗エストロゲン薬(タモキシフェン)内服中は、子宮体がんを発症させるリスクが少し上がるため、不正出血などを認める時には、速やかに婦人科を受診していただき、子宮体がん検査を受けられることをお勧めしています。
Clinic overview
クリニック概要
- クリニック名
- Y&Mクリニック幕張
- 院長
- 笹原 資太郎
- 副院長
- 笹原 真奈美
- 診療内容
- 皮膚科、形成外科、美容皮膚科、乳腺外科
- 住所
- 〒261-0026 千葉市美浜区幕張西4-2-12(イオンタウン幕張西2階)
- 最寄駅
- JR・京成 幕張本郷駅、JR・京成 幕張駅、JR海浜幕張駅
- 車での
アクセス - 幕張ICすぐ
駐車場144台完備(イオンタウン幕張西内)